あとりえにっき

写真と音楽が好き。毒親持ち。PTSDでアダルトチルドレンな感じ。

初夏のうみ

 

f:id:suguginganonaka:20180602113355j:plain

五月の海は真夏ほどあおあおとはしていないけど、真冬ほど色あせてもいない。

空の色をうつしているんだなといつも思う。

住む場所がら、海が目に入ってくることが多い。

初夏の風が強い日だったけど、やさしい水色の空が広がる日だった。

だから、海の色もやさしい水色だった。

 

海辺の記憶は数知れない。

友達に海のきれいさを見てほしくて

真夏に大汗かきながらお気に入りの海辺へ歩いて行ったこと

夜の街の光りが反射してキラキラしている海辺で告白されながらも

自分がどうしても許せなくて断ったこと

海へ向かって昔に戻りたいと思いながらトランペットを吹いたこと

夕日を見たくてわざわざその時間を狙って出かけて、

太陽が沈むのをじっとみていたこと

海を背にありがとう、と言われてじんわり泣きそうになったけど、

照れ隠しをしてつっけんどんな態度をとったこと

 

自分の人生はまだ短い

お年寄りからは、人生これからだよ、とよく言われる

たしかに短い

でも、これまでだっていろんなことがあったから

これまでいろいろあったけど、これからもいろいろあるねって

言ってほしいなあ

 

毎年四季が移り変わるたびに

来年の自分はもう少し生きやすくなっているかなと思う

それとももう死んでしまおうかなとも思う

死ぬ方法ならいくらでも知ってる

包丁をおもむろにあてがってみたこともある

でもうーん、痛そう。

 

これから自分は

自分の力で

幸せになっていくんだと言い聞かせられる日もあれば

あんな目にあったのに

誰も恨まずにいられるかと自暴自棄になる日もある

 

でもそんなことを思っていながら

毎日や人々や仕事はそんな感傷なんてはずかしいよといわんばかりに

まわってくる、ぶつかってくる

 

そんなまわりがやってくれば

作業のように日々を過ごすことができる

笑っている自分がいる

 

ゆるやかにうねる水やちゃぷんと岸へおちる水、感傷的な気持ちを包み込みそうなその音の近くにいつまでもいたいと思う